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H11.11 歯の変色について

中津川歯科医師会 はやし歯科医院 林 達也

 きれいな歯でありたい、歯をきれいにしたいということは誰もが願うことだと思います。それでは歯の変色、汚れにはどの様なものがあるのでしょうか?
 歯の変色には、歯の表面的な汚れが原因の変色と神経を取ってしまった歯や外傷によって神経が変色してしまった歯が暗紫色変色したり、薬物や生体の代謝異常が原因となる歯そのものの変色、エナメル質の出来方が不十分なことによる変色、そして加齢に伴う黄ばみが強くなる変色などがあります。
 さて、このような変色に対する治療法を簡単にまとめてみましょう。
 歯の表面的な汚れの場合は、タバコやコーヒー・紅茶・緑茶・コーラ・食物用色素・金属類・プラーク等が原因になります。軽度の場合には適切な歯磨き材を使用し、適切なブラッシングをすることでかなり解決できますが、強固な着色の場合は歯科医院において、専用の歯磨材及び機械を用いて汚れを落とすことも可能です。


内因性の変色に要注意

 汚れの付着以外の内因性の原因よる変色の場合には、治療法の選択が難しくなります。妊娠4ヶ月から9才までの間にテトラサイクリンという抗生物質を服用した子供に発症する薬物が原因の変色菌、先天性ポルフィリン症、胎児赤芽球症等先天性の代謝異常による変色や加齢に伴う黄変等のうち、軽度のものには高濃度の過酸化水素水の活性酸素応用する歯牙漂白法があります。
  神経を取ってしまったり、外傷による経年的変化で変色した歯に対しても、神経の入っていた穴の中に漂白剤を貼薬する方法などがあります。
 また、歯の形態異常を伴う変色や重度の変色に対しては、歯の表層を少し削ってセラミックの薄いシェルを接着剤で貼り付ける方法、歯の全体を薄く削り天然の歯に近い修復材で作ったキャップのようなものでかぶせる方法があります。
 前述のように漂白法にはいろいろありますが、数年という単位で後戻りすることが知られており、全身の状態や歯の状態によっては注意の要するものもありますので、歯科医師との十分な相談うえ治療を受けることが大切です。



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