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H16.3 めざそう8020「かかりつけ歯科医」を持ちましょう
まさき歯科 院長 原 正紀
一般に大人の歯は本来28〜32本ありますが、加齢と共に徐々に歯を失うことはある程度止むを得ません。
しかし、自分の歯が20本以下になると、今まで通りの満足な食生活が送れなくなります。生涯を通じて、健康で充実した心豊かな生活を送るためには、いつまでも自分の歯でしっかり噛んで食事を摂ることが大切なことと言えます。
健康寿命の延伸を目的に、80歳になっても自分の歯を20本以上保とうというのが【8020運動】です。そして、そのためには、まず、50歳で25本の歯を残す必要があるといわれています。
しかし、現実には40歳頃から徐々に減って、50歳を境に、60歳で20本、70歳で12本と急に少なくなります。
歯を失う原因の多くは虫歯と歯周病です。特に40歳を過ぎる頃から、歯周病で歯を失う比率が急に高くなります。歯周病にかかっている人は、20歳前後で65%、30歳前後で79%、40歳前後で84%と次第に増加し、50歳前後では90%に達し、中高年に多く見られます。
虫歯や歯周病は、自然に治ることはありません。予防するには、主な原因である歯垢(プラーク)を除去することが必要です。そして、個人に合った正しい歯の磨き方を身に付け、毎日行うことが大切です。自分の歯の状態を正しく把握し、それに応じた予防が大切で、その上に歯科医による検診や指導が必要です。
虫歯や歯周病は単にお口の病気だけではありません。最近の様々な研究によって、お口の病気と全身的な病気との関係がわかってきました。お口を清潔に保つことは、健康への第一歩です。
そのためには、適切なアドバイスを受けられる「かかりつけ歯科医」を身近に持つことが大切と言えます。
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