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H16.7 口臭
中津第一歯科 院長 伊藤 恒一
毎日、口腔に関するいろいろな訴えを持って、患者さんが来院されます。
歯の痛み、歯肉の痛み、義歯の不調、補綴物の不調など、中でも最近特に多くなったと思われるのが「ご自分の口臭を気にしておられる方が多い」ことです。
自分で口臭に気づかれた方と家族の方に指摘をされて来院される方がおられます。
元々、人間には生理的な口臭は多少あるものですが、あるレベル以上の場合は問題になると考えられます。
ただ、一部他の病気が原因もありますので、歯科で原因が不明な時は、胃潰瘍、糖尿病、鼻炎などが考えられますので、消火器、耳鼻科などでの受診をお勧めします。
口腔内での原因を考えますと、まず「虫歯」が考えられます。虫歯が進行すると、歯と歯の神経が腐って不快な臭いの原因になります。早急に歯の内部の清掃をして、冠をかぶせるか詰めものをする必要があります。
次に、口臭の大部分は「歯周病」が原因と考えられます。歯肉炎から歯周病へ進行すると、歯と歯肉の間から膿が排出されます。その正体は、歯周病の原因病菌-歯周病菌によってこわされた白血球のかたまり、または歯周組織の死んだ細胞です。それらが、歯周組織に存在する悪性の細菌に分解された結果、口臭を発生させます。
また、入れ歯を使っていらっしゃる方は、「入れ歯についた食べ物のカス」が腐敗し、腐臭を発生させて口臭の原因となります。入れ歯は口の中に付けたままで清掃しないで、口から外してブラシでしっかりときれいにして、また残存する自分のはもきちっとブラッシングをして下さい。
最後に歯科医としてお願いですが、口の中の病気を治すための歯科医院ではなく、予防のためにご利用ください。
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